さて、いよいよ調子を取り戻してきたので、今日もお話書いちゃうよ。
ある時はフィギュアレビュアー、またある時は…特にないか。
とりあえず引きこもってフィギュアばっかり撮ってないで、たまには外に出て山に登れよって事なんだ。
前回は高尾山へ登ったんだけど、あいにく天気が悪くてね。
また、標高も約600mと低かったのでけっこうあっさり終わっちゃったんだ。
参考までに。
と言うことで今回は、茨城県はつくば市に雄々しく聳え立つ筑波山へ行ってみたんだ。
標高877m、男体山(なんたいさん)と女体山(にょたいさん)から成り、「紫峰(しほう)」、「筑波嶺(つくばね)」とも言われ、茨城県のシンボルとなっているよ。
男体山の頂上には”イザナギ”、女体山の頂上には”イザナミ”がそれぞれ祀ってあり、頂上に着くとこう…”カッ!“とやってみたくなるよ。
ちなみに”日本百名山“の一つに数えられているんだけど、その中でも最も標高が低い山なんだ。
…という所かな。
筑波山についての理解が深まった所で、さっそく当日を振り返ってみよう。
カッ!
ハイカラだろ? |
登山の朝は早い。
当日は5時起きして天気をチェック。
予報では最大降水確率60%だったけど、予想降雨量は全然だったので決行したんだ。
道中けっこう長い間このトラック…もとい、菅原文太に見られていたので怖かったよ。
数時間後、文ちゃんの脅しにも屈することなく、無事駐車場へ到着!
市営第2駐車場(筑波山神社の真ん前)を利用したんだけど、9時前でも残り1台の空きだったので結構ラッキーだったんだ。
駐車場から見える景色もすでに中々良く、この時点ですでに標高240mくらいの位置だったんだ。
準備運動もほどほどに、まずはレベル1で立ち寄る村的なスタート地点、筑波山神社へと向かおう。
心配していた天気もそこまで悪くもなく、”この時点では”絵に描いたような快晴だったよね。
新緑が眼に優しい…やっぱり自然はいいね、癒やされるよ。
神社の入り口には係員さんというか(たぶん)ガイドさんが三人ほど居て、快く挨拶をしてくれたんだ。
この頃はまだ元気だったから、写真もそこそこ撮っていたよね。
境内を一通り見て「無事下山できますように」、とお賽銭をあげてお参り。
…はて、ところでどこから山に登れるんだろうと思ったら、真の登山口は境内左手にあったんだよね。
さぁ、いよいよ冒険の始まりだ!
ちなみに山頂までのコースは6つあり、difeet一行が選択したのは御幸ヶ原(みゆきがはら)コース。
比較的険しく、最も体力が必要とされるコースらしいんだ。
早朝雨が降っていたこともあり、地面は滑りやすい岩場とぬかるんだ泥道がほとんど。
おまけに、まるでトラップのように踏めば必ず滑るであろう怪しく光るねめった木の根と、極限まで高められた湿気…。
筑波山が一丸となって、登山者の体力を削る気満々なんだ。
このコースが正しかったのかはわからないけど、なんだかんだ下山してみたら面白かったよ。
時折通り過ぎるケーブルカーが、木々の間から顔を覗かす。
ここでは人智こそが力なのだ…。
さて、おおよそ路とは言えないような石の羅列が目立ってきたよね。
デフラグしてやりたいぜ。
勾配も徐々に角度がキツくなってきたし、さすが公式が控えめにも「やや険しいコース」と言うだけあるんだ。
そして何より、この湿気。
不快感も体力を削る立派な要因なんだ。
ご覧の通りあたり一面は妖気とも瘴気ともつかない白いモヤに包まれ、いよいよカメラがただの重いネックレスになってきたんだ。
という事で、しばらくは純粋に山登り。
小休憩を適度に取りつつも、着実に足を進める一行。
結構登ったしもうそろそろ山頂来ちゃうかコレ?
と思って案内図を見てびっくり。
まだ半分も来てないじゃん! 私アイドル辞める!
もう脳に十分な酸素が行き渡っていないのかもしれない。
途中で雨もポツポツ降り始め、いよいよバッドエンドが見え始めた頃に何やら水音が。
なんて素晴らしい…滝?。
気温は結構低めだったけど、この水の冷たさで少しだけ回復したんだ。
自然最高!
ちょっとHPが回復したのもつかの間。
もう二足歩行では到底不可能な傾斜が立ちはだかる。
足で登ると言うよりは、手足を使って這い上がるという表現の方が的確だね。
とりあえず登山用のグローブが欲しくなったよ。
何とか登りきったものの、理不尽なまでの自然の適当さに疲れの色を隠しきれなくなってきた一行。
小雨の勢いも少し強くなり、次第にあたり一面が再び霧に包まれていく…これはもうミスト(映画)そのものじゃないか。
そんな不気味さに拍車をかけるように、奇妙な形の樹が突如現れる…。
なにこれ。
なんともインスタ映えしそうな形だけど、インスタやってないのでどうでもよかったんだ。
疲れのせいかヒワイに見えちゃうぜ…。
さぁ、いよいよ頂上が近づいて来たような気がするし、たぶん本当に近づいて来たんだ。
鬱蒼と生い茂る木々の隙間からほんの少し、建物の屋根らしきものも見える。
ちょっとピクピク言い出した二本の足に喝を入れて、一歩一歩着実に斜面を登るんだ。
こういう時に急いだり焦ったりして、怪我をしやすいような気がするよね。
それはそうと、上の写真。
撮った本人もうろ覚えなんだけど、この階段、上り? 下り?
変な感覚だ。
いよいよ約束の地へ |
ヤッター到着! 頂上! 登頂!
…じゃない?
どうやらここは頂上ではなく、御幸ヶ原という場所らしい。
頂上前のご休憩所なんだね。
いちおうケーブルカーの終着点で、お食事処やお土産売り場、展望台なんかがあって、登山道とは打って変わってなんとも賑やか。
ちなみにだけど、以前放送されていたTVアニメーション、「ラーメン大好き小泉さん」で登場したお店があるのもここなんだ。
difeetはちょうどその回を見逃していたらしく、後から知って思わず下山しそうになったよ。
と言うことで、ちょっとだけ御幸ヶ原からの景色を。
展望台からの眺めは中々のもので、正直ケーブルカーでここまで登って写真を撮ってケーブルカーで下山、なんてのも十分アリだと思うよ。
実際、超軽装で来ている若い衆や海外の観光客、ついでに遠足で来たであろう園児たちもちらほらいたし。
さて話を戻して。
ここ御幸ヶ原の標高は800m、そして男体山の頂上は871mなので、残りわずか71mなんだ。
ここまで来たらお昼ご飯の前に登ってしまおうと、全会一致で決定。
ちょっと長く休憩しただけあって、この71mの高低差は中々こたえたぜ…。
今度こそ到着!
山頂の神社でお参りして景色を眺めると…背の高い木ばかりで全然見えない。
よって写真は無い。
よーし、さっさと御幸ヶ原でご飯食べようぜ。
こちら今回の登山で最も上手く撮れた唐揚げでございます。
力が抜けたからこその、無心の一撃だったのかもしれないね。
未だにこれを超える唐揚げ写真は撮れていないぜ…。
腹7分目くらいで御幸ヶ原を後にする。
水分と休憩を適度に取って、体力もそこそこ回復したような気がするし。
では…行きますか!
舞台は男体山から女体山へ |
御幸ヶ原から女体山へ向かう路の途中にある、ガマ石。
なんでも、このガマの口のようになっている部分に石を投げて、見事入って落ちてこなければ出世できるそうな。
difeetは疑り深いので、ボラを投げ込んだらトドになって出てくるくらいじゃないと信じないよ。
ちなみにパワースポットらしい。
ガマ口の中は、先人たちが入れた石がびっしりと詰まっていたよ。
いい歳したオッサンが一生懸命石を投げ、転げ落ち、また拾って投げて…という姿はあまりに凄惨で、賽の河原2018みたいなタイトルが浮かんだよ。
10投くらいして全部転げ落ちて来たので諦めた。
ちなみに御幸ヶ原から女体山の頂上まではそこまで距離がないので、わりとすぐ着いたよ。
おぉ…あれが真の山頂…!
はやる気持ちを抑えつつ、いよいよ女体山の頂上へ。
フゥゥー景色最高! We are 女体山!
これが877mの世界か…。
ちなみに女体山頂は断崖絶壁。
過度なインスタ映えを狙って岩場に立ちトゥルンと滑ろうものなら、落ちるどころかそのまま昇天確実だよ。
目立たない岩の影に御札が祀られてあったりと、ちょっと笑えないスポットなんだ。
ちなみにdifeet一行が頂上へ着いた頃は10人くらいだった観光客も、わずか数分でどんどん人が増えて来たんだ。
なにせ雲しか見えない景色だし、みんなひと目絶景を見ようと滞留する一方でね。
それでも、一瞬だけ雲が晴れた!
そうそうそれだよ、クライアントが求めていたビジョンは!
この瞬間、山頂にいた人々から歓声があがったのを覚えているよ。
でも残念かな、これ以降いくら待てども雲が晴れる事はなかったんだ。
噂によると、ゴールデンウィーク中はこの景色を見るために、山頂への路に長蛇の列ができていたらしいね。
「2時間くらい待った」とか「ディズニーのアトラクション超え」というパワーワードも見かけたし、やっぱり大型連休は外すべきなんだと悟ったよ。
記念写真も撮ったし、いよいよ下山の時なんだ。
行きはよいよい帰りは… |
下山路にも見どころが多いという情報があったので、ロープウェーなどは使わずに下りることにしたよ。
たぶん下山途中にフォスフォフィライトみたいになっちゃうんだよなぁ。
途中途中でシャッターを切るものの、さすがに膝への負担が半端ない。
こちらは「大仏岩」。
大仏が鎮座しているように見えるらしいんだけど、疲れていたので「ゴリラにしか見えない…」「ゴリラだな…」「あぁ、ゴリラだ…」というゴリラ以下の会話しかできなかったよ。
よくよく見るとゴリラにすら見えないね。
この石は「出船入船」というらしい。
なんでも、岩の形が出ていく船と入ってくる船に似ていることからそう呼ばれたそうな。
今度はさすがにゴリラっぽくはないけど、出船にも入船にも見えないんだ。
ここが女体山では最も有名(だと思ってる)、「弁慶七戻り」。
その昔、かの有名な武蔵坊弁慶がここを通ろうとした際に「頭上の岩が落ちてくるんじゃないか」という恐怖心から、七回も引き返したという奇岩なんだ。
七回はちょっとビビりすぎだと思うよ。
八回目で通れたのか、もしかしたら七回目で無理だと悟り、ケーブルカーを使った可能性もあるよね。
と言うことで、下り斜面は急になる一方だしいよいよ鎖場とかもでてきちゃったので、さすがにカメラをリュックにしまったんだ。
よって写真はここまで。
帰りに温泉入って軽く砂はたきした時に気づいたんだけど、どうやら風邪を引いていたらしい。
どうりで朝から無限に涙と鼻水が出てくるわけだぜ…。
あとがき |
ひとまず、五体満足で無事に下山できたことを喜ぼうよ。
最近は新潟で登山した親子が遭難し帰らぬ人となってしまったニュースを見て、他人事ではないと思ったよ。
標高で言えば筑波山と100mも変わらない低山でもこういう事が起こりうるという教訓として、哀悼の意を示すと共に、しっかりと装備・体調を整えて行こうと胸に刻んだんだ。
特にdifeetみたいな初心者は気をつけなきゃね。
と言うことで少しでも生存確率を高めるために、登山用の時計を買ってみたんだ。
sunntoのAMBIT3 PEAK。
まだこれを装着して登ってはいないけど、アプリ連携やらログ機能が豊富でGPSの評判も良く、中々使えそう。
関東はすでに梅雨に入ってしまったので次回の登山は少し先になりそうだけど、きっと登るさ。
そこに山がある限り…!
茨城県公式観光情報サイト 観光いばらき |
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